掃除機

鼻歌を歌いながら掃除をすれば、コードの先にズルズル、どこでもついてくる掃除機。

ヘッドをはずして、はいつくばってベッドの下を掃除すれば、ゴロン、ひっくり返ったカブトムシみたいに情けなくお腹を見せ、階段の掃除のときは、私に抱っこされ…。

すはッ、鉢の土がこぼれた!

すはッ、コーンフレークがひっくり返った!

家庭内緊急事態宣言が発令するたびに、ため息混じりの心の後ろを黙ってついてくる相棒。

かわいいなあ。

ペットを飼ったことはないけれど、きっと物言わず寄り添ってくれるペットは、かわいいものなんだろうなあ、と掃除をしながら思いました。

                         (写真、yama-p)(きなこ)