生きる

また八月が巡ってきました。

パーキンソン病がご縁で知り合った友人に、田中祐子さんという91歳の女性がおられます。

女学生、16歳のときに被爆された田中さんは長く原爆を語られなかったそうですが、パーキンソン病になってご自分の余命と使命を思われ、証言活動をお始めになったそうです。

 

決心されてからの田中さんの活動は、目覚ましいものがありました。

ラジオ、テレビ出演、新聞の取材に、フランス人監督による映画へのご出演・・・。

パーキンソン病のご不自由なお身体を感じさせず、精力的に証言活動をなさる姿を拝見し、またそのお話を伺い、田中さんの平和への強い決意に心打たれ、また人としての生き方も教えていただいています。

田中さんは昨年、今年と2年続けて、幻冬舎から短歌集も出版されました。

「生きる」「命の極み」の2冊です。

田中さんに「歌を作ってほしい」とお声かけいただき、田中さんの最初の短歌集「生きる」から選んだ短歌を歌詞にして「生きる」という歌を作らせていただきました。

あまりに酷すぎる、重すぎることにメロディを添えさせていただくのですから、出来上がって田中さんの感想を伺うのが恐ろしかったのですが、「心の奥底を歌ってもらって涙が出そう」と言っていただいて、ただありがたく思いました。

プロモーションビデオでコラボしてくれている写真は、友人のyama-pがこの歌のために撮ってくれたものです。

届いた写真を二人で見せてもらいながら、yama-pの真摯な思いも感じました。

どうか平和でありますように。

          (写真、yama-p)(きなこ)