ラーメン丼の話

スーパーの催事場で陶器市をしていました。

ちょうどラーメン丼が一つ割れて探していたのでのぞいたら、ありました、ありました、ラーメン丼。 

私はラーメン丼は、龍の模様の定番が好きです。

一つ買って帰ろうと見ていたら、あれ、なんかヘン。

あきらかに縦と横の長さが違うものが混じっています。

どうしよう、と迷いましたが、その変なラーメン丼を買って帰りました。

 

帰って測ってみたら

18.2

19.4

1センチ2ミリ違っています。

制作の途中で潰れたのか。

焼いてる最中に横巾だけが縮んだのか。

陶芸家の「作品」なら当然アウトでしょうけど、でも、量販品のラーメン丼だから、ギリギリセーフ、ボツを免れたのかもしれません。

それでも、作られた職人さんは、潰れたときはやっぱり「しまった!」と思ったでしょうし、でも迷った挙げ句ボツにしなかったそのちいさな葛藤を想像すると、なんだか愉快なキモチになります。

この変なラーメン丼は、いつも私が使っています。

よく来たね。

なんか愛しいラーメン丼です。

                            (写真、ジュリエットさん)(きなこ)