朴の葉焼き

 

朴の葉焼きをご存知でしょうか?

朴と書いて、ホウ、と読むそうです。

郷土料理だそうで、私は修学旅行で行った飛騨高山の旅館で一度だけ食べました。

大きな朴の葉っぱの上にお味噌が塗ってあり、その上にお肉や野菜が載っていました。

それを一人ずつの小さな七輪で焼いて食べました。

こんなに大きな葉っぱがあるんだ!

葉っぱ、焼けないんだ!

おもしろくてたのしくて、朴の葉焼きセットをお土産に買って帰りました。

わたしの住むあたりでは緊急事態宣言が解除され、元気さんとドライブしていた近所の山道で、朴の木を見つけました。

朴の葉っぱは、プロペラみたいに、放射状に8枚の葉っぱがついています。

それを一つもらって帰り、朴の葉焼きを作ってみました。

朴の葉は、燃えないように水につけておかないといけないそうです。

で、家に帰ったら速攻で、朴の葉を水につけ、ご飯もしかけます。

朴の葉焼きの焼き味噌で白ご飯食べたら、おいしいに違いありません!

我が家のお味噌を総動員して混ぜ、さらにみりんと砂糖、塩麹も入れて、それをぺったりと朴の葉に塗ります。

その上に、冷蔵庫にあったおとうふ、しめじ、しいたけ、タマネギ、牛肉を並べました。

朴の葉焼きセットは4つ作って、2つはカセットコンロに石綿の入った網を載せたもので、もう2つはホットプレートで焼いてみました。

葉っぱが茶色く色づいて、葉っぱの上はいい感じにクツクツ。

キモチはワクワク。

でも、意外と火が通らず、カセットコンロの方は葉っぱの脇が焦げてるのに、お肉は赤いまま。

で、途中からアルミホイルをかぶせて蒸し焼きに。

「大五郎、3分間、待つんだぞ」

「わかったよ、チャン」

なつかしすぎるコマーシャルを一人頭で巡らせながら、待てば海路の日和あり、何十年ぶりでしょう、食べた朴の葉焼きの味がオイシクないはずがありません。

箸を進めれば立ち上る朴の葉っぱの香りが、香水のような高級な匂いで、ご飯のお供の匂いとしてはちょっと違和感もありましたが、それも居ながらにしての旅気分を盛り上げてくれて、グッド!グッド!!グッド!!!

ながーい待ち時間の割にはあっという間に完食し、最後は焼き味噌を白ご飯に。

おかまにあるだけのご飯をおかわりしました。

もちろん元気さんも大満足でした。

こちらは解除になりましたが、まだステイホームが続く地域の皆さんは、ストレスが続いていると思います。

どうぞじょうずに小さくストレスを解消しながら、もう少しがんばってください。

今日がいい日になりますように。

                        (絵、安本洋子さん)(きなこ)