穴を掘る

最近、ちいさな楽しみができました。

庭に穴を掘って、生ごみを埋めることです。

 

食事の支度のたびに、意外とたくさん生ごみが出ます。

たまねぎの皮。きゅうりのシッポ。卵のカラ・・・。

それをためておいて、庭の隅に穴を掘って埋めていきます。

♪裏の畑で、ぽちが鳴く~

鼻歌を歌いながら、気分もよくシャベルで掘って埋めています。

ああ、快感!

 

きっかけは、患者仲間のMさんです。

「うちは、ごみの日も、小さなごみ袋ひとつ出すだけよ」

「え?うちなんて、たいてい大きいのが2袋ですよ。」と、わたしが驚けば、

「わたしは、生ごみはほとんど庭に埋めてしまうのよ」と、Mさん。

「え?、埋めるって、生ごみって、毎日出るでしょ?

庭にそんなに埋めれるもんですか?」

Mさんのおうちは、団地の中の一軒家です。

素敵なおうちですが、特別広い畑があるわけではありません。

よく手入れされて、季節ごとの花が咲くその庭を思い浮かべながらたずねると、

「わたし、穴を掘るのが得意なの!」

 

そのイキイキした言葉が忘れられなくて、わたしも庭に穴を掘り始めました。

2袋だった我が家のごみが、なんと1袋になりました。

穴を掘りながら、スーパー主婦のMさんを思いだして、Mさんも穴を掘っているかなあ、と思います。

雨の日も傘をさして穴を掘るほど、目下、すっかり穴掘りにはまっているわたしです。

                        

                     (絵、安本洋子さん)(きなこ)

♪絵をクリックしたら、一緒にいよう、をお聴きいただけます。https://www.youtube.com/watch?v=2ua_5CSuy3g