酒まんじゅう

 北の町にクリオネさんという女性がいます。
クリオネさんはパーキンソン病の患者仲間の間で知らない人がない有名な人。
そしてクリオネさんは、ステンドグラス作家さん。

おしゃべり好きで、あったかくて、料理上手なクリオネさんを訪ねて、日本全国から患者さんたちが、オホーツクに近い小さな町、西オコッペに出かけます。
もちろん私たちもクリオネさんが大好き。
よく電話で話しています。
で、長話の中で話題になったのが酒まんじゅう

クリオネさんは料理もうまいのです。
『酒まんじゅうを作って、集まりに持ってったら、おじいさんが『おばあさんのお土産にするから』って、包んでポケットにしまってるから、『もう一個あるからどうぞ』ってあげたらよろこんでくれてねぇ』
ふるさと岩手の方言なのか、北海道の方言なのか、昔話をきいているようなアクセントのクリオネさんの話を聞いていたら、酒粕と日本酒がたっぷり入ったその酒まんじゅうを私も食べてみたくなって、作り方を教わりました。
お酒の香りをプンプンさせて蒸し上がり、色は利休饅頭のようなほかほかの酒饅頭を一口食べた元気さん。
『クリオネさんは、料理も天才!』
蓬莱の豚まんの3分の1ほどの酒饅頭を、元気さんは3つ、私は2つ食べました。
おかげで今日は昼からホロ酔いでした。

                           (絵、安本洋子さん)(きなこ)

 

 ♪写真をクリックすると、「ふるさと」(作詞、クリオネ・ぽぽ)をお聴きいただけます。https://www.youtube.com/watch?v=YC-A8ketfhE