翼をください

「翼をください」という歌もあるし、「翼があったらなあ」「鳥のように自由になりたい」というような話は、物語の中でも、会話でも、よく聞く話です。

ところが、最近、偶然見た二つのテレビ番組で、飛ぶことって、もともとは憧れでもなんでもないんじゃないかと感じることがありました。

 

沖縄に住むヤンバルクイナは、世界でただ一種だけ飛ばない鳥だそうです。

もともと空を飛んでいたヤンバルクイナですが、ヤンバルクイナの住む沖縄の島には狐などの地上の天敵がいないために、ヤンバルクイナは飛ぶことをやめて地上を歩いて暮らすようになったそうです。

 

また逆に、鳥ではないのにムササビやモモンガは、地上の天敵から身を守るため、木から木に飛び移って空中移動することを身につけたのだそうです。

 

私たちが自由の象徴のように感じている翼が、もともと身を守るためにできたもので、翼をもっている者からすれば、命が狙われる心配がなければ飛ばない選択をするものであることに、少し驚きました。

 

でも、弱者であるために持つことになった翼であっても、空の高いところから見る景色はやはりすばらしいのかもしれませんし、上昇気流に乗って舞い上がり、大気の流れに乗って空の高いところを旋回するのは気持ちいいことかもしれません。

 

元々はしなくてよければしないでおきたいことであったとしても、それが喜びを生み出すこともあるということなのかもしれないし、でも地上を歩くことだって、小さな花を見つけたり、芽吹きに出会ったり・・・、空からは見えない喜びがあるのかも、と思ったりしました。

                   (写真、ジュリエットさん)(きなこ)

                

 

 

 

 

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コメント: 4
  • #1

    鹿児島のゆっこ (月曜日, 02 9月 2019 13:54)

    こんにちは、きなこさん、げんきさん。カレンダーが9月に代わったと思ったら、なんと、キンモクセイの写真が・・・。あのいい香りが思いだされました。有難うございます。いつもここに載せられる写真やイラスト 楽しみです。
    さて、今日のタイトルから、「昔、ギリシャのイカロスは、、、」の歌を思い浮かべました。子供達が小学生の時に愛用していた「かごしまみんなのうた」というボロボロになった唱歌集を引っぱりだし、ひとり声に出して歌うことでした。
    時々リハビリのつもりで(声と記憶)ひとり歌を歌っています。
    この歌詞からすると、神話のイカロスは地上の景色を俯瞰するだけでなく、さらに太陽をめざしたんですね。勇気を試したかったんでしょうか。
    「勇気」という言葉は、この還暦を過ぎた身には眩しいものととらえていましたが、よく考えたら、日常に転がっていました。朝ベッドから這い出す時、長時間座っていた椅子から立ち上がる時、体重計にのる時、、、。(きりがありませんね)
    2学期の始まりの今日は、小学生たちも、イカロスの鉄の勇気で玄関を飛び出して行ったかもと思うことでした。

  • #2

    きなこ (月曜日, 02 9月 2019 18:51)

    ゆっこさん、こんにちは♪
    どうしておられるかなあ、と思っていたので、コメントいただきうれしかったです。
    写真やイラストをたのしみにしてくださっているそうで、ありがとうございます。
    写真やイラストは、文章を書き終った後、チョイスするんですが、それが私もとてもたのしみなんですよ。
    今回のジュリエットさんの金木犀の写真、ゆっこさんは「香りを思い出した」と書いてくださっていましたが、わたしも同じように感じて選びました。
    ジュリエットさんの写真は、被写体が生きているような感じがするところが素敵ですよね。
    アップした後、改めて写真を見ていたら、金木犀の葉っぱが羽のようにも見えて、我ながらいいチョイスだなあ、と悦に入っていました。
    気に入ってくださって、うれしいです。ありがとうございます。
    ところで、ゆっこさんが書いてくださったその歌、私も大好きだったんですよ。
    なつかしくて、今、検索してみたら、「勇気ひとつを友にして」というタイトルだったのですね。
    「イカロスの翼」かな、と思っていました。
    https://www.youtube.com/watch?v=qj5YtiagB6I
    「かごしまみんなのうた」は知りませんが(笑)、私はNHKのみんなの歌で、聴いたんじゃなかったかな、と記憶していますが、違うかな。
    ほかに「パフ」も好きでしたし、あとアニメ「宝島」のテーマソングも大好きでした。
    日常に転がる勇気の話、その通りだなあと思いながら、読ませていただきました。
    日常に転がっていて、きりなく私たちを試すこのお相手は、克服したら「やるじゃん、わたし!」と自信になるし、屈してしまうと自分で自分にがっかりしてしまったりするから、意外とあなどれないなあ、と思ったりもしました。


  • #3

    鹿児島のゆっこ改め ゆっこ (火曜日, 03 9月 2019 12:20)

    こんにちは!
    気にかけて下さっていて有難うございます、嬉しいです♪
    不覚の転倒による圧迫骨折治療のコルセット生活から、やっと解放されました。自宅療養で活動制限あったので、ホントに翼を付けて広い世界を飛び回りたいと思っていたんですよ。
    「勇気一つを友にして」はNHKのみんなのうたで聴かれたのは確かだと思います♪ 私などは授業の音楽の時間に聞いた世代です。きなこさんは若い世代なので「パフ」・・・ですね。聴くとスキップ(実際はドタドタです~笑~)したくなる楽しい曲ですね♪
    金木犀のむせるほどの甘い香りを思い出させ、そして銀木犀の軽い甘ささえも鼻の奥に記憶を思い起こさせて下さった写真のジュリエットさんに感謝です!
    鹿児島は9月もまだ夏のよ
    うな灼熱の太陽が照りつけています。
    南の海には台風のたまご達が・・・。これなどが通り過ぎた後の秋晴れの朝は、きっと実際の金木犀の香りが漂うことと思います!
    台風がいない時の鹿児島への観光は、大阪からカーフェリー「さんふらわあ」が便利です。いつか役立つ情報ではないかなと、入れさせていただきました。(脈絡無くでした。すみません!)


  • #4

    きなこ (火曜日, 03 9月 2019 13:14)

    ゆっこさん、お返事ありがとうございます。
    転倒、圧迫骨折、そしてコルセットの生活・・・、ご不自由なことでしたね。
    翼をつけて広い世界を飛び回りたいとほんとうに思っていた、というお言葉に、その間のしんどさが思われました。
    コルセット生活は暑い時分のことだったのでしょうか。余計に大変なことでしたね。
    元気さんは、飛ぶ夢を時々見るそうです。小さい頃からだということなので、飛ぶ夢とパーキンソン病が直接関係あるかどうかわかりませんが、ゆっこさんのコメントを読ませていただきながら、少しは関係あるのかな、と思ったりしました。
    ところで、「さんふらわあ」、知っていますよ。
    水平線から今しも昇ってきたように、船体に大きな太陽が半分描かれた白い船ですよね!
    瀬戸内海で時々見かけます。
    私の見ているのは、大分行きだと思うのですが、鹿児島行きの「さんふらわあ」もあるのですね。それは知りませんでした。
    大阪から鹿児島への船旅!
    いいですねえ。
    ぜひ、いつか役立つ情報になりますように♪
    教えてくださり、ありがとうございます。