目印

どうしてこれほど・・。

言葉がないほど、一人の人に続けて困難や悲しいことが続くことがあります。

それでも泣くこともなく淡々と話される、弱弱しいお声をききながら、生きるってなんだろう、神様ってなんだろう、と、甲斐のない疑問を頭に巡らせながら、何ひとつ解決できない自分の無力を感じています。

 

「青い鳥」のお話の中に、「私は世の中で一番不幸な者になって生まれてくるから、どうか私を見つけて」と言う女の子が登場します。

チルチルとミチルが、青い鳥を探して、様々な国を旅するのですが、これから生まれてくる子供たちがいる国に、片時も離れない仲良しの二人がいて、そのうちのどちらかが地上に生まれることになり、二人が離れ離れになるときに女の子が言った言葉です。

 

何も、世の中で一番不幸な者になることを自分の目印にしなくても・・・、と、その愛の深さに驚いて、ずっと心に残っています。

 

立て続く困難や悲しみが、なにかすばらしいものに出会うための目印でありますように、と心から願っています。

                    (写真 yama-p)(きなこ)