コウノトリ

 

4月21日、島根県雲南市にある成福寺さんのお花まつり子供大会で、地元の子供たち、それから檀家の皆さんとご一緒に、1時間を過ごさせていただきました。

 

偶然、「あいのうた」をお聴きくださった本多昭人ご住職様からお声かけいただいたのは昨年の6月で、それ以後、幾度もメールやお手紙やお電話のやりとりをさせていただき、またすばらしい文筆家でいらしたご住職様の数冊のご本を読ませていただきながら、また私たちのCDをお聴きいただきながら、4月にお目にかかるのをたのしみにしていました。

 

癌を患われ闘病中だったご住職様は、思いがけず2月に旅立たれ、ついにお会いすることはできませんでしたが、お庭の親鸞聖人の銅像や、出入り口、と書かれたお寺の張り紙や・・・、ご住職様がご本に書かれていたあれやこれやを目にして、ああこれだ、あああれだ、と思いながら、そして、ご住職様の思い出話にじんわりと涙ぐまれる檀家の皆さんとお話しをしながら、ああ、今日のこの一日はご住職さまが私たちにプレゼントしてくださった1日なのだと感じていました。

錦織さんと「あいのうた」を作詞してくださった長谷川さんが、一日をご一緒してくださったことも、とてもうれしいことでした。

 

帰りがけ、お世話役の方が

「コウノトリを見て帰り。片づけがなかったら、私が案内してあげるんだけどねえ」

と、声をかけてくださり、錦織さんの先導で、5分ほど車を走らせ、小学校のすぐそばに巣を作っているコウノトリを初めて見ました。

何もない場所に、電信柱のような棒が空に1本立っていて、その上に作られたかごのような巣の中に、1羽のコウノトリが、すっくと立っています。

出雲の空は、春霞にかすんだ夕暮れ。

その空の中に立つコウノトリは、神々しい感じさえしました。

 

「コウノトリを見て帰り」と声をかけてくれた方は、後から追いかけて来てくださって、巣の中にヒナが4羽いること、オスとメスが交代で、えさを捕ったり見張りをしていること、またコウノトリのオスが「元気」という名前だということなども教えてくださいました。

その偶然の一致に笑って、コウノトリは、共働き夫婦なんだなあと思いながら、よおく目をこらすと、巣の中に、小さな肌色の頭が、時々見え隠れしていました。

 

風が吹くからか、帰ってくる伴侶を探しているからなのか、コウノトリは時々向きをかえながら、まっすぐ巣の中に立っていました。

わたしたちも、もう一羽が帰ってこないかとしばらく待っていましたが、会うことはできませんでした。

                           (写真、Iさん)(きなこ)

 

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    Nishikori (日曜日, 28 4月 2019 01:12)

    本当は、コンサート終了の瞬間アンコールで金言寺をと思ったのですが、いやいや今日は花まつり、子ども大会、あくまでも主役は子どもたちだから子供達の思いやお寺の企画なさった予定時間を遵守して、と思った次第でした。ビンゴゲームなどの楽しい企画も別の観点から準備されていたので目的に照らしてあくまであれで正解だったと思いました。子供向けの歌のお母さん的な演じ方、ステキでした。檀家の一人としても感謝しています。。ありがとうございました。

  • #2

    きなこ (日曜日, 28 4月 2019 13:58)

    Nishikoriさん、こんにちは♪
    あらためまして、成福寺では、ありがとうございました。
    Nishikoriさんに、ほめていただいて、ほっとしています。
    私たちのライブは、毎回毎回、お出でくださる年齢やライブの目的が違っている場合が多いので、ライブの前は、「大丈夫かなあ」と心配でいっぱいになり、終った後は「よかったのかなあ」と不安でたまらないのです。
    ですから、「よかったよ」と、言っていただけると、ほんとうにホッとする、うれしいというより、ホッとする、というのが当たっているような、そんな気持ちになります。
    ありがとうございますね!