海の道

先月の初めに、1年一度の中四国地方の患者会の集まりがありました。

毎年各県を持ち回りしながら開催しているのですが、今年は香川県の患者会のみなさんにお世話になり、水野美邦先生のご講演あり、香川の皆さんの盛装でのハーモニカ演奏あり、もちろんうれしい再会と新しい出会いもありで、今年も心たのしい2日間を過ごさせていただきました。

そこで初めてお出会いした方から、先日お電話をいただきました。

大きな会を開催した後は、体調を崩される方が多いので、体調はいかがでしょうか?とお尋ねしたら、

「はい、やっぱりちょっとえらいんですけど、おかげさまでなんとかやっています」

とおっしゃいました。

え?えらい?!

「えらい」という言葉に驚いて、お体の心配をすることも忘れて

「香川でも、「えらい」って言うんですか?」

とお尋ねすると、

「ああ、そうですよ。立派って意味じゃないですよ。

しんどいって意味です。そちらでも使われるんですか?」

と尋ねられたので、

「そうです、そうです、私のふるさと大島でも、同じ意味で使います」

と、ウキウキしながら申し上げました。

 

げんきなこが作った第1曲目は、ふるさと山口県の周防大島を歌った「島風」ですが、その中に「飯の山が ああ 見えた」という歌詞があります。

それを聴いてくださった方から

「この歌は、香川を舞台にした歌ですか?」

と尋ねられたことがありました。

「飯の山という山が香川県にあって、讃岐富士と呼ばれているんですよ」

と言われ驚いたのは、もう5年ほども前だったと思いますが、その方の話では、香川の飯の山も、山口の飯の山と同じようなおむすび型の形をしているとのことでした。

 

イギリス人が移住したアメリカにニューイングランドがあり、広島の人が北海道に集団移住して作った町を北広島と名づけたように、瀬戸内海を船で行き来していた古代の人々が、どちらかの飯の山の名前をもうひとつの山にも名づけたのでしょうか。

大島は島ですから、どちらかというと香川の飯の山の名前が大島の飯の山になったのかもしれません。

 

大島にしかDNAのルーツを持たない私ですが、話をうかがって、なんだか急に香川県に親しみを感じています。

                   (絵、安本洋子さん)(きなこ)

♪絵をクリックしたら、銀輪をお聴きいただけます。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=4&v=avwyn1DYs7s

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コメント: 6
  • #1

    しゅうじ (日曜日, 02 12月 2018 09:57)

    香川県の話でなく申し訳ないのですが、昨日岩国帰りまして、お墓参りなどをしておりましたところ、うちの母がこれはねー大島のみかん農家を救済するボランティアに行っちゃった近所の方のおすそ分けよと、みかんをほいと差し出してくれました。私はその時車を運転中でした
    もので、今ー食べれんねーと言いましたところ、母がみかんの皮をむいてひと房あーしんさいと言って口の中に放り込んでくれました。ええばあさんとええおっさんが 笑。その甘さにキュンとしたことを、私はいつまで覚えてられるだでろうかと、写真に撮ったシーンは忘れない自信があるんですけど、とりあえず今朝は大島の話のおかげで思い出しました。

  • #2

    きなこ (日曜日, 02 12月 2018 20:08)

    しゅうじさん、こんにちは♪
    お久しぶりですね! コメントありがとうございました。
    みかんを、あーん、の話、いい話ですねえ。
    しゅうじさんは忘れても、きっとお母さんは、ずっとお忘れにならないと思いますよ。
    もうずっと以前なんですが、元気さんが指が痛いか何か言ったとき、元気さんのお母さんがすごく心配して目でずーっと元気さんの指を見てたんですね。
    ああ、お母さんは、できるなら元気さんの手をとって、確認したり、さすってあげたりしたいんだろうな、でも我慢されているんだろうな、と思って、ちょっと胸がきゅんとしたのを覚えています。韓国の方って、大人になってもお母さんと息子さんが普通に手をつながれると聞きましたが(本当でしょうかね?)日本では、まずないですよね。
    男女7歳にして席をおなじゅうせず、の時代から、日本も男女関係はどんどんオープンになってきたんだと思いますが、そういう意味では、母親と息子、の関係が一番昔ながら、なのかもしれませんねぇ。
    大島みかんが、おかあさんのしあわせにお役に立てて、とてもうれしいです。

  • #3

    N (日曜日, 02 12月 2018 20:43)

    こんばんは。
    あれは確か文化の日でしたね。あれからはや1ヶ月。その間には金言寺コンサートもありましたね。光陰矢の如しですね。
    次のお寺でコンサート、来年4月21日。
    島根県雲南市大東町前原の成福寺。
    きっと、この冬の雪をあっという間に乗り越えて、桜も春を感じた直後です。
    今から待っているときっとすぐにやってくるでしょう。
    その楽しみをみんなで思い描きながら、
    それまでに私ことで恐縮ですが、約1ヶ月の入院を予定しています。脳外科の手術です。私の身近にも入院なさっている方もいらっしゃいます。また、先日一緒にドライブ通院した患者さんもまた、約1ヶ月の薬の調整のための入院を予定していらっしゃいます。手前のことばかり書いて申し訳ありませんが、必ずみんな揃って、
    「歌をうたって春にいる」
    これがげんきなこの歌の合言葉です。
    4月に是非、みんなで元気になって
    前原のあの美しいお寺の本堂で
    げんきなこコンサートでみんなで再会ですよー!よろしくお願いします。
    げんきさん、きなこさん、また、島根県出雲路で再会しましょうね!!

  • #4

    きなこ (日曜日, 02 12月 2018 22:26)

    Nさん、こんばんは♪
    成福寺さんのことを新しいブログにアップしたら、こちらにNさんの成福寺さんのコメントが。
    なんとまあ、これこそ以心伝心ですねぇ。
    読ませていただきながら、なんだか春にさくらを仰いだような胸いっぱいの気持ちになりました。
    はい、きっとみんな元気で成福寺でお会いしましょう。


  • #5

    元気 (日曜日, 02 12月 2018 22:44)

    しゅうじさま
    お母さんの話、グッときました。私の母親は山口県光市に一人住まいですが、ありがたいことに車を運転し自立して元気に暮らしています。母親にはたまにしか電話をしないのですが、電話をするたびに「これからきっといいことがある。病気が快方に向かったら必ず義父母に恩返ししんさいよ」と私にエールを送ってくれます。親というものはいつまでもありがたい存在ですね。

    Nさま
    今年一年大変お疲れさまでした。Nさんの人間力がまさに旋風を巻き起こし、新しい空気が入り込んできたような気がします。
    私も今週に延べ4日間リハビリ(ストレッチ、ウェイトトレーニング、整体、言語リハビリ 他)に通っており、体調維持に努めています。
    4月元気にお会いしましょう。

    元気

  • #6

    しゅうじ (月曜日, 03 12月 2018 22:32)

    元気さま
    いつも母の話をよくしますが、実は私も義父母にはいくら感謝してもしたりないくらいお世話になっておりまして、ハッとさせらました。気づかせていただきありがとうございました。それと、もったいないコメントを見逃さずに済んでホッとしております。お休みなさいませ。