新しい

メダカが産卵しました。
お母さんは、ホームセンターで買ってきた白メダカ。
お父さんは、昨年ライブに伺った熊野で思いがけずいただいたメダカ。

熊野は、このたびの大雨で大きな被害が出た町です。

熊野の皆さんのご無事と、早く穏やかな日常が戻ってくることを心から願っています。

 

以前ブログにしきりにきましたが、熊野でいただいたメダカは大きなオス・メス一匹ずつと、少し小さいチビサンのオス一匹でした。
やがて春が来ると、オスメダカのボスが、ぴったりメスのそばにくっつき、少しでもチビサンが近寄ると大変な勢いで威嚇し、やがてメスメダカのお尻に、ぷつぷつと透明な卵が現れました。

初めて見るメダカの卵に見入りながら、でも、狭い水槽の中で、1組の熱愛があり、威嚇されるもう1匹が逃げ回る様子は、ココロをザワザワもさせて、ついにホームセンターに行って、メスの白メダカを一匹買ってきました。
ところが。
それから一月もたたないうちに、チビサンが死に、またしばらくしたら、元からいたメスメダカまで死んでしまいました。
どうして?
メダカのこととはいえ、なんだか厭になってしまい、あれほどしばしば覗きこんでいた水槽を、まったく見なくなりました。

ところが。
2日前でしょうか、その日もぞんざいに餌をやっていたのですが、え?白メダカのお尻に何か。
なんと卵がついているではありませんか。
私が知らないうちに、水槽の中で新しい恋が始まっていたのでした。

チビサンを威嚇してまで、メスメダカを追いかけ回していたのに。
メダカの小さな体に、少しはかなしみのようなものはあったのかな。

そんなわけで、まだ少しフクザツな気持ちながら、野生の命のたくましさに目を見張り、そして新しい命の兆しはやはりうれしくて、また水槽を覗きこむ毎日です。
                         (絵、これこさん)(きなこ)
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