素敵な感謝状

パーキンソン病友の会は全国組織の患者会ですが、普段は都道府県単位で支部ごとに活動をしています。

これは、宮崎県支部のお話。

 

 

数年前に入会されたばかりで、自称「30人抜き」で支部長になられた甲斐敦史さんは、まだお若く、ご自身のお仕事もされながら支部のお手伝いをなさっています。

パーキンソン病の理解を深め、認知度をあげていきたい。

熱い思いをお持ちの甲斐さんは、県の難病医療協議会から「共同で医療講演会をしませんか?」のお声がかかるや、地元のA高校に、ボランティアのお願いに行かれました。

 

 

募集人数数名のところ、応募してくれた生徒さんは19名。

普通なら、数名に絞ってお願いするところですが、そこは甲斐さん。

せっかくのつながりをこちらから絶ち切ってはいけないと、19人全員に来ていただくことを決断。

地元FM番組の高校生向け番組への出演など、とんとん拍子で話が進んでいたかに思えていたのですが、なんと、緊急事態発生。

教頭先生からお電話があり、

「ほんとうにすみません、当日は学校行事があることがわかり、19名全員が参加できなくなりました」

 

 

があーん!

講演会当日までカウントダウン。

手書きの絵もあしらったボランティア19人の素敵な名札も用意済み。

普通は落ち込んで、ちょっと学校をうらんでみたりするところですが、「30人抜き」の支部長さんは違います。

すぐに事情を会員さんにLIENでお知らせして、情報のあった別の高校にボランティアをお願いし、緊急事態を切り抜けました。

 

 

でも、感動したのは、その後の話です。

 

当日取材に来られることになっていた宮崎日日新聞の記者さんに、この事情を連絡したところ、

「それは、お互いに残念な結果でしたね」の言葉。

え?お互い?

そうだな。

ボランティアに来てもらえなくなってがっかりしているのは、自分たちだけでなく、A高校の生徒さんたちも一緒なんだな。

来てもらえなかったのは結果論。

参加しよう、お手伝いしようという生徒さんたちの気持ちに、変わりはなかったのだから。

さすが記者さん!

 

 

ということで、甲斐さん、今、19枚の感謝状を製作中だそうです。

お手伝いはしていただけなかったけれど、その気持ちに感謝する「素敵な感謝状」が、近く19人の生徒さんに手渡されるそうです。

                     (写真、ジュリエットさん)(きなこ)

♪写真をクリックすると、パーキンソンブルーをお聴きいただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=QuLIX1EW9oM

 

 

 

 

 

 

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コメント: 9
  • #1

    みやざきA,K (日曜日, 13 5月 2018 10:05)

    元気さん、きなこさん
    宮崎での出来事をブログに掲載いただきましてありがとうございます。

    実は他にも登場人物がいたのですが、話が長くなってしまうので、登場させませんでした。
    その方からは、〇〇さんが徹夜して作った学生さんの名札を
    ゴミ箱に捨てました!!
    と言ってました。
    甲斐さんから電話をしてやってもらえないでしょうか。と連絡がありました。

    私は、今、多くの人に支えられながら患者の会活動を進めています。
    パーキンソン病ですと宣告されたその瞬間から、褒められることも、感謝されることもなくなり、向き合わなければならないのは、パーキンソンのつらさだけでなく、どこからか聞こえてくるため息、支えてくれる人から消えてしまいそうな笑顔、将来への大きな不安etc

    きなこさんは、素敵な笑顔と、心の底から人を褒めることが出来る特技の持ち主、わたしをはじめ、多くの方々がきなこさんから元気と勇気をもらったことでしょう。
    感謝、感謝、
    見には見えない特別な感謝状を心を込めて贈ります。
    送信!!!

  • #2

    久保田佳代子 (日曜日, 13 5月 2018 10:36)

    覚えてくださってますかー?東京でお会いしましたよね。鹿児島の支部代表で来ていた同じテーブルだった・・・!私は初めて参加しましが、一人で悩むことじゃないとすごく励みになりましたよ。また、会いたいです。鹿児島発

  • #3

    きなこ (日曜日, 13 5月 2018 16:26)

    みやざきA.Kさま
    こんにちは♪
    ここ数日のちゃぶ台返し、ドミノ返しのストーリー。
    チャンスを広げ、ピンチをさらなるチャンスに!
    まるでドラマを見ているような展開に、私たちも一緒にドキドキワクワクさせていただいていました。
    ピンチはチャンスって言葉はありますけれど、実際、なかなか難しいですよね。
    わかっていても、しょげてしまいますからね。
    「お互いに残念でした」と言われたという記者さんのお言葉。
    記者さんの深さと共に、たった五文字の「お互いに」の言葉を聞き逃さず、心に留めることのできた甲斐さんの繊細な心にも、感銘を受けています。

  • #4

    きなこ (日曜日, 13 5月 2018 16:41)

    久保田佳代子さま
    こんにちは♪
    うれしい初コメントを、ありがとうございます。
    もちろん、覚えていますよ♪
    きれいな目が素敵で、ミス鹿児島みたい、と思ったことをよく覚えています。
    「せごどん」を見ながら、時々久保田さんのことを思い出すこともあるんですよ。
    久保田さんにお会いしたのは、国会請願の日だったですけど、仲間がいて、一緒に過ごせることは、ほんとうにうれしいことですよね。
    またぜひお会いしましょう♪
    どうぞこれからも、よろしくお願いいたします。

  • #5

    久保田 (日曜日, 13 5月 2018 21:30)

    あの日、挨拶して帰るつもりでいたので、心残りだったんです。さすがですねぇー、宮崎のアンパンマンは、ちょうどいいタイミングで助けてくれるんです。私は、この病気が分かったときから音楽の道は諦めました。きなこさんこそ素敵な人!いい人に出会えたよ。
    ばんざーい。いつか一緒に歌えたらいいなぁー❗️ありがとうございました�

  • #6

    きなこ (日曜日, 13 5月 2018 22:42)

    久保田さん、宮崎のアンパンマンですか(笑)
    もちろん、甲斐さんのことですよね。そう言われれば!(大笑)
    今日もせごどんを見ながら、久保田さんのことを思い出していましたが、次からは、アンパンマンを見たら、甲斐さんを思い出すでしょう♪
    ところで久保田さんは音楽をなさっていたのですか?
    どんな音楽をなさっていたのですか?
    担当はボーカル?
    でも、なんてうれしい。
    ぜひ、いつかご一緒しましょう♪

  • #7

    久保田 (日曜日, 13 5月 2018 22:54)

    小さいときから習い初めて、高校で音楽の専門コースがある学校を卒業し短大も音楽科を出て、30代になってから音楽療法士を取りました。でも、ちょうどこの病気を発症した時と重なり、療法士は辞めました。趣味の範囲で、NHK児童合唱団の保護者で作っている合唱団とオペラの合唱団に入って歌を歌っていましたが、最近は体調が合わなくなり、ユウレイ団員になりました。ヘタノヨコズキなだけです。

  • #8

    続き (日曜日, 13 5月 2018 22:56)

    だからといって本当に今は声はでなくなってきたし、歌っていると自分のドーパミンが出てきてジスキネジアが出てきてうまく声の調整ができず、残念です。

  • #9

    きなこ (日曜日, 13 5月 2018 23:34)

    すばらしい技術をお持ちなのですね!
    わたしは、6年前、思いがけず元気さんがパソコンで音楽を作り始め、ボーカルが必要になったので、急遽、歌の先生のところに通って、歌を習い始めました。そして思ったのは、歌うための発声も、パーキンソン病の嚥下予防のためのリハビリも、基本は一緒なんだなあということです。
    久保田さん、ぜひ、その専門的な知識と技術を、会の皆さんに教えて差し上げたらどうですか?
    患者さんであり、きちんとした知識もお持ちの久保田さんなら、患者さんたちに実感を伴う指導をして差し上げることのできる、すばらしい先生になられると思います。
    ボイストレーナーを長くなさっていた方で、支部の皆さんに発声を教えて差し上げて喜ばれている方が、神戸にもいらっしゃいますよ。今は、ちょっとお休みしていると言われていましたが。
    ぜひ考えてみてください♪