ちいさい言語学者の冒険

ジュリエットさんから、おもしろい本を教えていただきました。

「ちいさい言語学者の冒険ー子供に学ぶ言葉の秘密ー」(広瀬友紀著)という本です。

 

幼い子はよく、「死ぬ」を「死む」といい、「死なない」を「死まない」と言うのだそうです。

それが、単なる「言い間違い」ではなく、子供が言葉を覚えていく中で「正しく間違えている」ということについて,子育て中の若いお母さんである言語学者が書かれた本だそうです。

 

ジュリエットさんのお子さんも、海外赴任期間中の5歳のとき、まったく同じ「正しい間違い」をされたので、今、ワクワクしながらその本を読んでいる、とメールをくださいました。

そのエピソードが素敵!

以下、転記です。


「あら~!!」同じ!!

実は息子も言ったんです。
言った情景は次のとおりです。
A国に住んでいた時、現地の幼稚園へ通っていた息子、通園バスで隣の席のBちゃん息子の初恋の子です)の髪がバスの窓からの風で口に入った様子で、帰宅後開口一番

Bちゃんの髪舐めたら死む?」
と真剣に質問。

私が否定したら「ほんと、死まない?」と。
息子はどうしてこういう動詞活用をしたのか?

異国での私の日本語教育が悪かったのか?と・・・ずうっと脳裏に焼き付いていたので、ワクワクしながら読んでいます。

 

 

そうなのですね。

うちの子も「死む」と言っていたのかな、と自分の記憶の甕をかきまわしてみましたが、残念ながら思い出せませんでした。

 

でもそんなことを考えていたら、思い出したことがありました。

アパート社宅でお隣に住んでいた男の子のことです。

 

親子でとても仲良しで、毎日一緒に遊んでいたCくんは、とても元気のいい明るい男の子でした。

彼が日本語としてはまだ単語くらいしかしゃべれない頃のことでしたが、一緒に公園で遊んでいたら、空を指指しながら、一生懸命、わたしに話しかけるのです。

Cくんは空を指差ながら、単語ではなく文章で、わたしにニコニコと話していました。

それはまだ日本語ではなく、何語でもない「彼だけの言語」でした。

Cくんの指差す先には、鳥も飛んでいなくて、きれいに晴れた青い空がひろがっているだけ。

空がきれいだね、と言っているのか、空を飛びたいね、と言っているのか、「彼だけの言語」は、私には理解できませんでしたが、日本語がしゃべれなくても、言葉で伝えたい気持ちはあるのだなあと思ったことを、そのときのCくんがとてもかわいかった記憶と共に覚えています。

ジュリエットさんのおかげで、なつかしい情景を思い出しました。

                       (写真、ジュリエットさん)(きなこ)

 

♪写真をクリックしたら、愛し子をお聴きいただけます。https://www.youtube.com/watch?v=gOKWa4bLqws

 



 

 

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コメント: 7
  • #1

    スミピー (日曜日, 25 2月 2018 16:03)

    げんきなこさん、こちらにも失礼します^ ^
    その本なんだか僕もすごく気になります。
    「死む」「死まない」と自分も言っていたかどうかは思い出せませんが、「血が出た」を「血がが出た」と言っていたのはよく覚えてますし、おそらく僕だけじゃなかった気がします。
    それもその本の言う正しい間違いないのかもですね。
    あと、思い出したのは僕の7つ下の弟が祖父母の家で水戸黄門のテレビを観ている時に「これ、かすももすももでしょ??」「お父さんがいっつも観てるかすももすももよー!!」と僕に一生懸命言っていたことです。結局それはその当時放送されてた大河ドラマの「春日局」だったんですけどね(笑)
    ちいさな言語学者、、、
    ほんとにそう思わされることよくありますし、きっと自分もそうだったんでしょうね。

    と、2エントリーにわたりたくさんコメント書きこんでしまいすみませんでしたm(_ _;)m

  • #2

    スミピー (日曜日, 25 2月 2018 16:33)

    すみません、
    × 正しい間違いないのかもですね
    ○ 正しい間違いなのかもですね
    でした^ ^;

    これはいわゆる大人の便利な現代社会における打ち間違いというやつでしたね(苦笑)
    子供の頃の純粋な間違いと比べるとなんだか自分が寂しくなりました。
    失礼しました^_^;ゞ

  • #3

    きなこ (日曜日, 25 2月 2018 16:35)

    スミピーさん、こちらも、こんにちは♪
    『血がが出た」、わたしもきいたことあります。
    誰が言ったのかな?
    そうですね、これも、なにか「正しい間違い」なのでしょうね?
    ジュリエットさんが紹介してくださった本に書いてあるのかな?
    それにしても、かすももすもも、は、カワイイですね!
    お相撲のことかな、と思いながら読んでいましたが、春日局だったとは。
    かすももすもも、って、もちろん世界中どこの辞書にも載っていないでしょうけど、スミピーさんのご家族の中では、その言葉をきくだけでみんながほわっと笑顔になる素敵な言葉なのでしょうね♪
    素敵ですねえ。

  • #4

    Ni (木曜日, 01 3月 2018 00:30)

    こんばんは、みなさま。
    雪国は、しばれていましたが、明日から3月。
    ようやく春めいてまいりました。
    死む、死まない。
    かむ、かまない。読む、読まない。生む、生まない。などからの類推というコトですかねえ?日本語は難しいですねえ。

  • #5

    きなこ (木曜日, 01 3月 2018 00:58)

    Niさん、こんばんは♪
    そうです。でもわたしには、英語はもっと難しいです。
    日本語は、知らない言葉でもなんとなく頭に入ってはきますが、英語は頭の外でシャットアウトされている感じです。
    日本語脳とか、英語脳、とかあるのですかねえ。

  • #6

    Ni (金曜日, 02 3月 2018 00:37)

    無いと思いますが、ちなみに私は中学生の頃、ノートやカレンダーのうらに出来るだけ滑らかに素早く筆記体の一筆書きで万年筆で単語練習をするのは心地よかったですね。

  • #7

    きなこ (金曜日, 02 3月 2018 09:58)

    英語脳、ないんでしょうかね? 英語の先生がおっしゃるのなら、そうかな。やっぱりわたしの努力不足のせい?(笑)
    筆記体の練習といえば、思い出すのは、おじいちゃん先生がなさっていた英語塾に入ったとき、英語ノートと一緒に購入するように言われたペンとインクつぼ。
    古いイギリス映画で、執事がいるようなお屋敷で白いスカーフを首に巻いたえらい方が、大きな机に向かってサインしたり、手紙を書いたりするとき使っているような、おしりがピンと尖っているあのペンです。
    それをインクつぼにつけながら、筆記体を練習するように言われました。
    ペン先の向きが悪いとガリガリ言ったり、インクがどぼっと出たりしてうまく書けませんでしたが、本の登場人物になった気持ちで、気分がよかったです。
    丸井先生といわれる先生でしたが、帰りにいつも大きな丸いおせんべいを一枚みんなにくださいました。
    おせんべいは固くて、すごくおいしかったというわけでもなかったように思いますが、小さい頃、なにか食べ物をもらった記憶は、やっぱりうれしくて忘れませんね(笑)