ごめんネ

NHKラジオ『すっぴん』を聞いていたら、水曜日のいつもの『大喜利コーナー』が始まりました。
お笑いの川島さんがお題を出して、リスナーが投稿するというもの。
アンカーの藤井綾子さんの正直な笑い声も気持ちいいコーナーです。

で、今日のお題は『日本一ツイてないダメ男くん。節分の日に何があった?』
それに対して、天気予報士の福田ひろゆきさんが答えて、曰く
『落とした財布を届けてくれたのが、思い切り豆をぶつけた赤鬼だった』

うーん、そうきましたか。
ナガラで聞いていた家事の手が、思わず止まってしまいました。
福田さん、面白い人だなぁ。
そういうこと、たぶん、あるなぁ。

でも、ツライなぁ。

そして思い出したこと。

小学2、3年だったと思います。
友達とけんかをしました。
何かで言い争って、プイッと別れました。
実は自分も悪いとわかっていました。
明日は『ゴメンね』と言おうかな、と、帰ってから、ずっとモヤモヤ考えていました。
でも翌朝になっても、謝る決心はつかなかった。
ところが。
学校に行ったら、その子が駆け寄ってきてくれて、『昨日はゴメンね』と言ってくれました。

そのときの気持ち。
もちろんすぐに『ワタシもゴメンね』と言いました。

でも、数秒違いの私たちの『ゴメンね』には、チョモランマとマリアナ海溝ほどの差を感じました。

けんかの原因は忘れても、彼女はスゴいなぁ、ワタシは情けないなぁ、と思った気持ちは、何十年もたった今も覚えています。

こうして書いてみると、豆を投げつけた鬼に財布を届けてもらった話とは、違う話だと気がつきましたが、思い出したので書きました。

                          (絵、安本洋子さん)(きなこ)

 

♪ 絵をクリックしたら、「冬のひまわり」をお聞きいただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=4k3dP4e30WM