儀式

儀式

 

オリーブの鉢植えを持ったお隣さんが越して来られて、ジュリエットさんのお宅のオリーブの実が、10年目にして初めて実をつけた話を覚えていらっしゃるでしょうか。

感激されたジュリエットさん、自らオリーブ研究会の会長に就任され(ただし会員はわたしだけ?)、それまで不明だった品種を調べたり、食べ方を調べたり・・・、とオリーブをかわいがってこられました。

そして、このたび、ついにそのオリーブの実を収穫されたそうです。

 

収穫前に記念撮影をして、オリーブの樹に手を合わせて感謝の言葉を掛けいざ、入刀。
収穫後、オリーブをタオルの上に並べて、「ありがとう!沢山の幸せをありがとう!ありがとう!ありがとう!」と再び感謝の言葉を。

 

庭のオリーブの実の収穫するだけのことに、アイヌの熊まつりのような感謝の「儀式」をするジュリエットさんに、ご主人さまは「そんなに!」と呆れていらしたそうですが、気持ちはとってもわかります。

そういえば私にも似たようなことがありました。

 

今使っている洗濯機の前の洗濯機が壊れて、電気屋さんが引き取りにきてくださったときのことです。

 

結婚するときに買ったもので、まだ小さかった子供たちの洋服を毎日洗ってくれた働き者の洗濯機でした。

あわいピンク色をした洗濯機を連れに来られた電気屋さんに、「少しだけ待ってくださいね、子供を呼びますから」と言ったら、勢ぞろいした子供を前に電気屋さんが、「じゃあ、みんなで手を合わせてお別れしようね、せいの!ありがとう!」

と先導して、パンパンとみんなで拍手も打って、お別れの「儀式」をしてくださいました。

素敵な電気屋さんの思い出と共に、忘れられない出来事です。

 

「オリーブ」と「洗濯機」。

モノなんだけど、モノじゃないということがあるんですよね。

             (写真、ジュリエットさん)(きなこ)

♪写真をクリックしたら、「くつしたクリスマス」をお聴きいただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=J0MlTZvDd6k