名前

 

しゅうじさんから「ゼラニウム」にいただいたコメントに、「名前をしらず、きれいだと思った道端の花をパチリ写しています」と読んで、そうよねえ、と大いにうなずきました。

わたしも、名前をしらず、きれいだなあ、と思って過ぎているものがたくさんあります。

道端の花もそう。いつも見ている山もそう。

私は宮島の向かいに住んでいますが、宮島の弥山や、経小屋山とか、少しは有名な山ならば名前を知る機会もあるのですが、経小屋さんに続く山で、我が家の玄関を出るといつも見えている山はなんていうんだろう、と思いながら、もう10年以上名前がわからずにいます。

 

飛鳥さんの「天気予報の恋人」の

♪きみの名前は

 やさしさくらい よくあるけれど

 呼べば素敵な

 とても素敵な名前と気付いた

も、聴くたびに心惹かれる歌です。

「君の名は」ではありませんが、人であれ、花であれ、好きになると名前が気になるものなのでしょうね。

 

これも大好きなわたしの同郷の童謡詩人の金子みすずさんに、「草の名」という詩があります。

 

人の知っている草の名は、
わたしはちっとも知らないの。

人の知らない草の名を、
わたしはいくつも知ってるの。

それはわたしがつけたのよ、
すきな草にはすきな名を。

人の知っている草の名も、
どうせだれかがつけたのよ。

ほんとの名まえを知ってるは、
 空のお日さまばかりなの。

だからわたしはよんでるの、
わたしばかりでよんでるの。

 

道端の花の名や木の名前が知りたくて、ポケット図鑑を持ち歩いていたこともあったのですが、バックの中で本の端が擦り切れて痛んだだけで、名前はいっこうに覚えられませんでした。

でも、みすずさんのこの詩を知って、そうよね、しょせん誰かがつけただけだもんね、と、ちょっと気持ちが楽になりました。

                      (写真、yama-p)(きなこ)

 

(写真をクリックすると、「雨はともだち」をお聴きいただけます。

がんばって!、という言葉と同じくらい、雨や、草や、石ころや、そんなものに励まされていることがある、ということを歌った歌です。)

 

https://www.youtube.com/watch?v=1YQAbcwXO9U

 

 

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コメント: 3
  • #1

    スミピー (水曜日, 21 6月 2017 09:42)

    きなこさん、久しぶりにコメントさせていただきます。
    僕も名前も知らないお花をiPhoneでパチりすることよくあります。昨日もしました(笑)
    最近はInstagramとかにアップしていいね!もたくさんいただき嬉しかったりもするのですがあの花の名前なんなんだろうといつも気になったりしています。
    そんななかここに載せられている金子みすゞさんの微笑ましくもどこか慎ましささえ感じるこの詩を読んで確かにそうだよなぁ〜と自分も思わされました。
    そして!!!!!僕前に言いましたかね??チャゲアス大好きで25年以上のファンなのでASKAさんの詞が載せられていることにとても嬉しくなりました。勿論ASKAさんの最新アルバムも買い、これがまたまた素晴らしく…この才能が決して世に埋もれることなくあってほしいなぁ〜と思っています。
    そうそう、そして君の名前は優しさくらい〜♪は「はじまりはいつも雨」ですよ!
    今の季節にぴったりな曲ですよね。
    「天気予報の恋人」も名曲ですしね!
    チャゲアス復活してほしいなぁ〜!!!
    まずはチャゲさん、ASKAさんそれぞれの活躍をこれからも楽しみに期待しながらキリンの首になって待ちたいと思います。
    ではでは…
    元気さんも梅雨時期ですが体調好く過ごされてるといいなぁ〜と願いながら…
    失礼します^ ^

  • #2

    きなこ (水曜日, 21 6月 2017 10:40)

    スミピーさん、こんにちは♪
    久しぶりにコメントいただけて、ほんとうにうれしかったです。ありがとうございます。
    スミピーさんも「名前を知らず、きれいな花をパチリ」されているのですね。
    Instagramというのは、何かよくわからないので、今から調べてみようと思いますが、でも、いいね、がたくさん押されている、というのを読みながら、ああ、「きれいなものをパチリ」の感性をお持ちの方、世の中にはもしかしたらわたしが思っているよりたくさんいらっしゃるのかもしれない、と思って、とてもうれしくなりました。
    スミピーさんが、ASKAさんの25年のファンだということは、このたび初めて知りましたが、新曲のことは以前、凄い、とコメントくださっていたので、わたしも聴かせていただきました。たしかに凄かった。感性の塊というか。作ったものではなく、張りぼてでもなく、ASKAさんにしか作れない心の歌だと感じました。
    ときどき思うのですが、人間の心の底には蓋があって、それを開けると、まだまだ深い空間があるような気がすることがあります。
    底は深くて、もしかしたら底なしで、だからこわいし、しんどいから、みんな開けないように生きているのだけど、それを開けてしまうのが芸術なんじゃないかな、と思うことがあります。
    芸術家が作った作品を、聴いたり見たりするわたしたちは、共振し、心震えながらも、その蓋を開けないから、その作品によって日常生活を生きていくことが苦しく難しくなるところまではいかないのでしょうが、作り出す芸術家自身は、「普通」の規範の中で生活することが難しくなるんじゃないか。そんな風に思うこともあります。
    ところで、歌の名前、「はじまりはいつも雨」でしたね! わたしは「YAH YAH YAH」も好きです。元気が足りないときは、元気が出ます。

  • #3

    元気 (水曜日, 21 6月 2017 11:04)

    スミピーさん。ありがとう。わたしは何とかやってます。音楽って、やはり魂の表現だと最近思います。というのも、昔の曲を聴き帰してみると、テクニックは稚拙なれど、「これいいじゃん!!」と自分自身が驚嘆するものが多くあるのです。
    魂で音を作り出していたころを決して忘れちゃいけないと思ったしだいです。
    またお会いできる日を楽しみにしています。