長州ファイブ

映画「長州ファイブ」を見ました。

 

もう、何年か前の映画で、「いいよ~!」と、何人からも好評判を聞いていましたが、ほんとに見てよかったです。

 

時は幕末。鎖国を続けていた日本のその最晩年のころ。

 

イギリス大使館に火をつけたり、実際に人を殺めたりたりするほど「攘夷」を信じていた長州の若者5人が、「異国を討つためには異国を知らなければ」と、船倉に潜んで密航し、イギリスに渡ります。

 

ところが、たどり着いたイギリスでは、鉄道が走り、港には蒸気船が並び、日常を豊かにやさしく暮らす人々がいて・・・。その様子に、あっという間に、「攘夷」の思いは霧と消え、新しい道を歩く日本の若者の姿を描いた映画です。

 

映画は5人のうち、松田龍平さん演じる「山尾庸三」の姿をメインに展開します。

 

「技術者こそが、真の革命者であることを忘れるな」など、元気さんが聞いたらヨロコビそうな言葉も出てきましたが、この山尾庸三という人、ヒトとしても、とても魅力的な人物だったみたいです。

 

なかでも驚いたのは、映画の中で、山尾がグラスゴーの造船所で働く耳の不自由な女性と親しくなり、「手話」を覚える、というエピソードです。

 

映画では、美しい聾者エミリーと山尾が淡い恋を抱き合うという設定で、山尾が手話を覚える様子が描かれていました。

 

映画ですから、そもそもエミリーが実在の人物かどうかわかりませんが、スコットランドの造船所では、一般の労働者と共に、手話を使う多くの聾者が働いていて、それに山尾が心打たれたのは事実みたいです。

 

帰国した山尾は、明治の富国強兵を支える第一人者として活躍するわけですが、東大工学部を創設すると共に、聾盲学校も作っています。

 

グラスゴーの造船所に行ったのが、山尾庸三でなければ、日本に東大工学部は出来ていても、聾盲学校はできていなかったかも。

 

その人が、どんな心を持っているか。

 

そんなことにも心打たれた素敵な映画でした。

 

 

 

 

 

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コメント: 4
  • #1

    しゅうじ (火曜日, 17 1月 2017 12:27)

    へぇーと思ってYouTubeにあったのを見てます。まだエゲレスについだばかりですが、、、自身も海外での仕事はとてもショッキン�でした、、、後半の展開が楽しみです。

  • #2

    きなこ (火曜日, 17 1月 2017 12:40)

    こんにちは♪
    そうなんですか?
    見てくださってるんですか?
    うれしいですね、ありがとうございます。
    海外で、仕事されたことあるんですね。
    いろんなことが違っていて、やはり物差しが変わるような気持ちになるんでしょうかね。
    たしかに、長州ファイブの5人は、驚く、というより、ショックに近い衝撃だったのだろうな、とコメントを読みながら思いました。
    コメント、ありがとうございました♪

  • #3

    しゅうじ (水曜日, 18 1月 2017 12:38)

    持つものと持たないもの、エミリーの手紙も印象的でした。良い映画を紹介いただきありがとうございました。

  • #4

    きなこ (水曜日, 18 1月 2017 13:07)

    こんにちは♪
    いつもコメントをありがとうございます。
    そうなんですよね。
    それ、私も感じました。
    イギリスの蒸気船や蒸気機関車に憧れながら、同時にそれを支えるために、労働者たちがへとへとになって働く姿も「長州ファイブ」は見ていたでしょうから、それをどんな風に感じたのかな、と。
    コメントを読ませてもらいながら、聾盲学校を作ったことは、それに対する山尾のひとつの答えだったのかも、と思いました。
    ありがとうございました。